本朝世事談綺 菊岡沾凉著 享保19年(1734) 8-2
世の中の事物紹介で竹のようじを使うと願いごとがないませんと竹のようじを使わないように勧めているのはささくれと強すぎるためで歯木を噛むことが仏教を通して広がったことや道元善禅師が薦められたことが紹介されている。
清俗紀聞 長崎奉行・中川忠英編 寛政年間(1789~1801) 21-6
清王朝時代の華東・華南沿岸部の絵図。居家の中の様子が描かれている中に楊枝(牙竿)も入っている。
近世奇跡考 山東京伝著 文化元年(1804) 4-46
近世初期の市井の風俗などを編纂。寛永期(1624~1645)に長櫃様の上に楊枝を並べて販売したのが楊枝店の始まりであることが分かる。
厳島図絵 岡田清編著 天保13年(1842) 12-31
「大日本物産図絵」は各地の名産品をテーマに明治10年(1887)の第一回内国勧業博覧会に出品された錦絵の揃いものである。三代歌川広重が絵筆をとり錦栄堂萬屋刊行。この中にも 掲載されている色楊枝です。この土産の元になったのが弘法大師の楊枝献上だったものと思われます。
禁秘抄 順徳天皇著文明9年 (1477年)刊 12-29
天皇の朝の洗面の様子です。女官が御簾の間から差し出した房ようじで歯を磨かれました。
絵本 阿つ満の花 北尾重政画 明和5年(1768) 4-15
浅草寺のようじ店の店先 一人の武士が楊枝を見ているとお付きの人や警護の侍を連れた姫君の一行もやってきた。 管家の御ことわり わすれても竹のようじを使いしは願いし事のかなわざりしは 御歌を見るときは上古(むかし)よりあるものと見え...