小笠原流躾百箇條 明和7年(1770) 6-140
一行づつ縦に読むと一番から五番までが楊枝に関することである。楊枝の使い方の 大切さが分かる。
本朝世事談綺 菊岡沾凉著 享保19年(1734) 8-2
世の中の事物紹介で竹のようじを使うと願いごとがなりませんと竹のようじを使わないように勧めているのはささくれと強すぎるためで歯木を噛むことが仏教を通して広がったことや道元禅師が薦められたことが紹介されています。
清俗紀聞 長崎奉行・中川忠英編 寛政年間(1789~1801) 21-6
清王朝時代の華東・華南沿岸部の絵図。居家の中の様子が描かれている中に楊枝(牙竿)も入っている。
近世奇跡考 山東京伝著 文化元年(1804) 4-46
近世初期の市井の風俗などを編纂。寛永期(1624~1645)に長櫃様の上に楊枝を並べて販売したのが楊枝店の始まりであることが分かる。
厳島図絵 岡田清編著 天保13年 (1842) 12-31
「大日本物産図絵」は各地の名産品をテーマに明治10年(1887)の第一回内国勧業博覧会に出品された錦絵の揃いものである。三代歌川広重が絵筆をとり錦栄堂萬屋刊行。この中にも 掲載 されている色楊枝です。この土産の元になったのが弘法大師の楊枝献上だったものと思われます。
禁秘抄 順徳天皇著文明9年 (1477年)刊 12-29
天皇の朝の洗面の様子です。女官が御簾の間から差し出した房ようじで歯を磨かれました。
絵本 阿つ満の花 北尾重政画 明和5年(1768) 4-15
浅草寺のようじ店の店先 一人の武士が楊枝を見ているとお付きの人や警護の侍を連れた姫君の一行もやってきた。 管家の御ことわり わすれても竹のようじを使いしは願いし事のかなわざりしは 御歌を見るときは上古(むかし)よりあるものと見え...
大和本草 貝原益軒著 宝栄6年(1709)肝木・白楊・黒文字・柳 6-37
この四種類(肝木・白楊・黒文字・柳)で江戸期の房ようじは作られていました。 全て薬効のある素材でした。
養生訓 貝原益軒著 正徳3年刊(1713) 4-47
貝原益軒が歯のケアの大切なことを説いています。布で歯の汚れを取るなどの工夫をしていました。楊枝は深く入れないように注意しています。こういうケアのお蔭で当時としては珍しく長寿(84歳)でした。
和本 和漢三才図絵 寺島良安著 正徳3年(1713)6-37-1 喬木類 巻83 柳
和漢三才図絵 寺島良安著 巻83 喬木類 柳 正徳3年(1713)刊 削って楊枝を作ることとその薬効も説明されている。 The first encyclopedia in Japan